夜、仕事からの帰りがけ、
丸ビルの一階ホールを通り抜けようとすると、
大きなモアイ像がある。
「Moai未来に生きる」
「モアイがつなぐ日本とチリの絆」との表示。
「モアイ」とは「未来に生きる」という意味だという。
この像は、イースター島の彫刻家が制作し、
5月には津波の被害にあった宮城県南三陸町に贈られる予定という。
91年に贈られたモアイ像が一昨年の津波で損壊し、
改めて今回の寄贈になった。
悠然と未来を見据えるモアイ像のまなざしは、何事にも動ぜず、
かつまた自然に対する畏敬を忘れた現代人の愚かさを嘆くように、
ただただじっと遠い彼方をみつめている。
その目が、私たち人間に、
子孫に禍根を残さず、未来を生き抜いていけるよう、
選択を誤らぬよう問いかけているように見える。
しばらくは丸ビルホールにいるようなので皆さんも一見されるとよい。
ともに謙虚に考えながら未来を見据える価値はある。