昭和音楽大学学長の簗瀬進さんが、
「音大生のための憲法講義15講」という、
憲法の教科書を上梓された。
その出版記念の食事会が5月25日、学士会館で開催された。
簗瀬さんは、衆議院議員を二期、参議院議員を二期務められた元国会議員である。
また栃木県弁護士会所属の弁護士でもある。
弁護士登録前の司法修習の時に実務地である宇都宮で知り合い
それ以来のお付き合いである。
そんな縁もあって、参議院議員時代は、
私が微力ながら東京の後援会長をつとめさせていただいていた。
国会議員を辞められてから、
クラシック音楽について造詣が深いことから昭和音大の副学長に招聘され、
現在は学長を務められている。
学長となられてからも教鞭を執っていて、
その科目は「憲法」である。
一方そもそもピアノ、声楽、ミュージカル等の勉強をしたくて
入学してきた学生さんたちである。
憲法の講義を真剣に聞きなさいという方が無理というもの、
居眠り続出という中で、如何に眠らせない授業を行うかという努力の末、
編み出されたお話をまとめたのがこの教科書である。
そういうわけで、普通の憲法のテキストには載っていないコラムが満載、
「モーツアルトとマリーアントワネット、二人は同い年」
「ルソーはオペラも書いていた」「ベルリンの壁の解放と『第九』」
「『飲んだくれ』の背景 ベートーベンの父親の場合」
「フィガロの結婚とモーツァルトの結婚」などなどという具合である。
職業選択の自由や、自由意志による婚姻という、基本的人権の問題を、
王権や貴族に従属していた音楽を、
啓蒙主義によって解放されていく社会変革の中の関連で捉える中で、
モーツアルトやベートーベンの果たした役割をわかりやすく解説している。
是非、音楽好きのみなさんに薦めたい楽しい憲法の本である。
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