今年の東京宝塚劇場は、1月の「誰がために鐘は鳴る」に続いて、2月17日からは、「ロメオとジュリエット」と、名作が続きました。
ロメオの音月桂は新生雪組トップお披露目。3月5日に観劇しました。
10年前、フランスでミュージカル化されて以来、世界で成功しているという作品は、構成や音楽もさすがに良くできていて、観客を引き込んでいく素晴らしいものでした。音月は、主人公の深みのある内面の苦悩を良く演じて、歌でも聴かせる場面がありました。
ほかに好演は、乳母役の沙央くらま、天性の芸心を感じさせる。ロミオの友人役の未涼亜希、安心して聞かせる歌唱力。味のある演技の神父役の奏乃はると。
またこのミュージカルの構成と演出に独特の雰囲気をもたらした「愛」と「死」の役割。「愛」の大湖せしるもきれいなダンスで観るものの心を打つものでした。
そんな折、公演中の3月11日金曜日の一回公演の幕間で、突如あの大地震が襲いました。公演はそこで中止。それどころではない混乱の中で、当日は楽屋口で生徒さんにお会いし無事を確認させていただきました。
15日には公演をチャリティとして再開。もう一度見る機会を得、公演実施に賛否両論ある中で、自分たちが今できること、それを精一杯やることが、被災地への間接的な支援につながる。そんな、飛鳥裕組長とトップスター音月桂の感動の挨拶を聞く機会を得ました。みんなでこの日本を元気にするために、力を合わせてがんばっていきましょう。