5月29日、日曜日なのでなかなか読むことも無い日経新聞の俳壇にまで目を通していたところ、偶然に、
「八重桜満ちて春日野八千代邸」
という句を見つけた。宝塚市の塩出さんという方の投稿。茨木和生選。
春日野八千代さんは、宝塚の往年のスター。
私が見た最後の舞台は、2004年花組の東京の新春公演のことである。
「飛翔無限」という舞台で、まだまだしっかりと踊っておられたのを記憶している。
当時の花組は、春野寿美礼がトップ。二番手が瀬奈じゅん、むすめ役トップがふづき美世という布陣だった。
確か「天使の季節」という、春野寿美礼がおどけた王子の役をやった喜劇がセットであった。
八重桜はそめいよしのなどより遅れて咲くとともに花ははるかに重厚である。
咲き方も、散り際も重い。
宝塚の重鎮の方のお宅にふさわしい。